海洋プラスチックゴミの研究を兼ねた海岸清掃活動

Cleanup activities at the coast combined with marine plastic trash

SDGs研究会発足以降、全4回にわたり広島県内の2カ所の海岸にて、海洋プラスチックゴミの研究を兼ねた海岸清掃活動を行いました。

①日本財団・環境省 海洋ごみ対策共同事業

2021年10月16日にグローバルコミュニケーション学科の3年生(現4年生)が7名参加しました。実施されたのは広島県広島市南区旧宇品海岸です。

 

②せとうち海援隊 鳴川海岸清掃ボランティア

 

 2022年5月29日に第1回、7月17日に第2回、12月10日に第3回が開催されました。第1回は本学グローバルコミュニケーション学科3年生15名が参加、第2回は3年生17名、第3回は15名が参加しました。本ボランティアは広島県により環境保全活動を行う団体、「せとうち海援隊」として認定されているTeam NARU(チームナルー)が主体となって行われています。

 実施されたのは広島県広島市廿日市市鳴川ビーチです。このボランティアは一般の参加者も受け付けています。

 

 私たちが参加した全3回で収集したゴミ袋の数は1,2回目は60袋を超え、3回目の参加では約30袋のゴミが集まりました。

 

⇩12月10日に行われた第4回清掃活動の様子

 

 チームナルー代表のよーいちさんによると、夏場の5~8月は瀬戸内海に南風が吹くため、瀬戸内海に浮かぶゴミが広島の海岸に流れつくそうです。逆に冬場は北風となり、四国側にむかってゴミが流れていくそうで、実際に12月10日に参加した際は5月、8月に比べゴミの量がおよそ半分ほどでした。その内訳は海洋ごみときいて、真っ先に連想されるペットボトルや可燃ごみだけではありませんでした。なんと発泡スチロールや塩ビ管が多く打ち上げられていました。

 

 ⇩実際に海岸に落ちていた塩ビ管

 

これは広島県特有のもので、広島県といえばの牡蠣の養殖で使用されているブイが波で削られたことで、マイクロプラスチックと呼ばれる細かい発泡スチロールのゴミが発生します。その小さな破片が海岸に自生している植物の根に引っかかっています。またブイがいかだからそのまま流れ着いたり、塩ビ管が大量に流れついていました。

 

 

Team Naru(チームナルー)活動レポート

Team Naru(チームナルー)公式ホームページ

せとうち海援隊について

 

③なぜプラスチックゴミが問題なのか

プラスチックゴミは結論から言うと、海洋資源に深刻なダメージを与えてしまいます。

④私たちがすべきこと

 特に国土の周辺を海で囲まれている日本にとって、この海洋ゴミの問題は非常に関わりが深い問題です。今回我々が行ったような清掃活動ももちろん重要ですが、やはり対処療法にすぎません。やはり原因療法、つまりプラスチックの使用量を減らしていく必要があります。昨今では多くの飲食店を経営している企業でもプラスチックび使用を控える動きか活発になってきています。

 例えばマクドナルドでは2016年からアイスコーヒーのカップを紙カップに変更、さらに2022年10月より全国の店舗で紙ストローと木製カトラリー(スプーンなど)の導入を開始しています。

 (マクドナルドの行っているプラスチック対策

 またスターバックスコーヒージャパンは2021年8月に同年9月より順次フラペチーノで使用するストローを紙ストローに変更すると発表し、翌月より導入を開始しました。しかし、ネットでは「使うと不快に感じる」との声や、「ストローではなく、容器を紙製に変更すべき」や「100均で買えるマイストローで飲んだほうがいい!」など、肯定・否定様々な意見が上がっていました。

 (2021年8月のスターバックスコーヒージャパンの発表

 やはり企業がプラスチック削減に取り組むことも大切ですが、我々一個人がしっかりと意識を持って取り組むことが重要です。購入したペットボトルやビニール袋、パッケージは確実に持ち帰って捨てるか、街中でも指定のゴミ箱に捨てるなどが必要です。